第一印象を台無しにし、対人関係を損なう口臭、その原因の多くは歯周病です。日本人が歯を失う原因のトップが歯周病であり、成人の80%が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は医科も含めて最も多い病気であり、国民病といっても過言ではありません。しかも心臓病、糖尿病、アルツハイマーなどが最凶の歯周病菌のジンジバリスの出す内毒素(タンパク分解酵素のジンジパインなど)に関係があるといわれており、全身の健康のためにも歯周病をコントロールすることが大切だと分かってきました。歯周病のコントロールには歯科医院での治療と継続的な管理に加えてフロス(または歯間ブラシ)とブラッシングを中心とした家庭療法が欠かせません。
歯茎から出血するのは歯周病が進行しているサイン。極悪の歯周病菌は血液中のたんぱく質と鉄分が大好物。今すぐ歯科医院へ(天野敦雄 大阪大学教授のYouTubeより)
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■当院お薦めの家庭療法■
@まず舌をきれいにしましょう!歯ブラシでOK。口臭の原因が舌に残っている場合が多いです。奥から前に10回こそぎましょう。
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A次にデンタルフロスをしましょう!虫歯も歯周病も歯と歯の間から始まることが多いです。ブリッジの入っている場合や歯周病の進んでいる場合は歯間ブラシ。
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Bそして歯磨き!歯ブラシの毛先を使って磨きましょう(歯周病にはバス法) 凶悪な歯周病菌ジンジバリスのタンパク分解能を阻害するクルクミンの入った歯磨剤(クルクリンPGガード役用はみがきジェル)もおすすめ
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C仕上げはマウスウォッシュでお口の消毒!虫歯予防にはフッ素入り洗口剤、歯周病予防にはコンクールがおすすめ。
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これを朝起きた時と夜寝る前の2回がベスト。食後は軽く食渣を取る程度でオッケー
歯周治療の手順は保険のルールで次のように定められています(回数は目安です)
検査(歯周検査、レントゲン検査、口腔写真検査、模型検査)→指導管理〔家庭療法についての指導〕→歯石除去(1〜2回)→2回目の検査〔家庭療法の評価〕→根面の清掃SRP(4〜6回)→3回目の検査〔家庭療法の評価〕→治らない部分に再度の歯面の清掃SRPまたは歯周外科Fop→歯周病安定期治療または歯周病重症化予防治療
根の汚れ(歯石と壊死セメント質)を取ることは歯科治療の中で最も難しい技術の一つであり、ポケットの深いケースでは一度に完全にきれいにすることはできません。そのため保険のルールではまず全体の大まかな歯石をとり、次に2回目の検査をして、深いポケットのある部分の根の汚れをきれいに(Root Planning)するように定められています。歯と歯茎の間のポケットが5ミリを越すと歯石など根の汚れを完全に取ることは非常に難しくなり歯石が残ってしまいます。歯ぐきを指で押すと膿がでるのは深い場所に歯石が残っている証拠。疲れなどで抵抗力が落ちると歯茎がはれてしまうことになります。麻酔をし、眼で歯石を確認し、完全に取り除くこと(歯周外科)が必要な場合もあります。
「歯周治療のガイドライン2022」日本歯科医学会
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