インプラント(人工歯根)               高知市青木歯科TOP

17/11/30更新

従来、歯を失ったときはブリッジや取り外しの義歯で補綴(ほてつ)してきました。しかし、ブリッジは支台歯(支えになる歯)を削る必要があり、取り外しの入れ歯は違和感が強く入れて居られないといった欠点がありました。ブリッジの支台歯や義歯の鉤歯(入れ歯を掛ける歯)は、清掃が難しい上に強い力がかかるため虫歯や歯周病で抜歯となってしまうケースが少なくありません。そのため、次第に欠損部が広がって、最後にはすべての歯を失ってしまうこともよくあることでした。

インプラントは健全な歯を削る必要はなく、取り外しの入れ歯のような装着感の悪さもありません。骨の少ない部分にインプラントを埋入する技術や器具が開発され適応範囲が広がっています。また、術前のCT撮影やインプラント表面の改良で、安全性と信頼性が大きく向上しました。

インプラントの値打ちは、ほぼ歯と同じように噛めるところにあります。高齢になると動物性たんぱく質の摂取が健康の維持にとても大切だといわれています。栄養状態を表すアルブミンの基準値は3.85.3/Lです。これが3.5を割るようだと低栄養状態にあるといわれます。星旦二先生は「歯医者さんにはこまめにかかったほうがいいようです。私たちの調査では、「かかりつけの歯科医師がいる」と答えた人が長生きでした。どんなメカニズムが働いているのか明確なところはわかりませんが、私は次のような仮説を立てて追跡調査をしています。まず、歯科医の支援を受けることで望ましい口腔ケアの知識が得られ、高齢になっても歯と口の健康を保つことができる。食は生きることの基本ですから、歯や口が健康であることには大きな意味があります。」と言われています。

 

歯周病で抜歯せざるを得ず、インプラントを希望されたケース

 

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術前。すべての歯が歯周病の末期状態でブリッジ全体がうごいて噛めないとの訴え。右上の犬歯が腫れていました

固定式のブリッジが入っていましたが歯周病で動いています

下顎前歯部には歯石の沈着がみられます

白金加金のアバットメント(土台)

上顎

下顎

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術後。上部構造はハイブリッドレジンです。しっかり嚙めるようになり喜んでいたけ来ました。

上顎

下顎

 

 

 

上部構造装着後6年。ハイブリッドレジンを使用したため、少し艶がなくなってきました。上部構造の材料には金属、ハイブリッドレジン、セラミックなどがあります。セラミックはきれいですが欠けやすいため、最近はフルジルコニアを使っています。

上顎 少しすり減ってきました。

下顎。12か月に一度メインテナンスをしています。

術前パノラマレントゲン写真。根の周りが黒くなり、骨がなくなっていることがわかります

治療後。歯周病で失われた骨が回復しています。使用インプラントはスプラインツイストです。

インプラント装着後6年。順調に経過しています。12か月毎のメインテナンスをしています。

 

 

 噛めることが元気のもととおっしゃるOさん

2006年 1984年に治療した左下、右上の歯根破折で抜歯

2016 90歳 ゴルフをするほどお元気。左下は10年経過しています

2006年 右上と左下にストローマンインプラントを入れました

2016年 歯根破折や根面齲蝕のため抜歯した部位をインプラントで補綴しました。

 

 

よく噛めなかったケース

 

術前。仮の歯の入っている上顎前歯部は抜歯するしかない状態。右下がない為右上臼歯が伸びだしていました。入れ歯では咬めないのでインプラントを希望され紹介されて来院されました。

術後。よく噛めるようになり喜んでいただけました。

術前のパノラマレントゲン写真。仮歯を支えている4本の歯は根が残っているだけで抜歯の必要がありました。

術後パノラマレントゲン。インプラントはスプラインツイスト

 

 

ストローマンインプラントとスプラインインプラント 

術前

ストローマンインプラントとスプラインインプラントが隣り合わせに埋入されています.このころストローマンからスプラインに変えています。変えた理由は前歯部の審美性に優れていること、アバットメントの自由度があること、抜歯後すぐに埋入できるなどでした。

6年後。犬歯にコンポジット充填。第一大臼歯はメタルボンドになりました

8年後ほとんど変化がありません

 

 

 

8年後メタルボンド、反対側はジルコニアクラウン

 

 

 

 

 

 

ブリッジの破折、下顎隆起が大きく義歯が不向きだったケース

小臼歯が破折し抜歯になりました。咬む力が強く長いブリッジは予後に不安がありました。また下顎隆起が大きく、部分義歯も不向きでした

そこでインプラントにしました

上部構造はフルジルコニア冠にしました

術後のCBCT

インプラントの重大な事故は下顎管から十分な距離をとれば防げます

インプラントにする前のパノラマレントゲン

 

インプラントの隣の歯が破折した2症例

インプラントの隣の歯が破折し腫れていました

抜歯後6か月

抜歯部位にインプラントを追加しました。CBCT

上部構造もやり替えてジルコニア連結冠にしました

 

他院で治療されていたケース。隣の歯が割れています。その隣も根の先に病巣があり抜歯せざるを得ませんでした。

破折線が見えています

既存のインプラントの上部構造(クラウン)を天然歯と同じように形成しブリッジの支台としました。上部構造はフルジルコニアのブリッジ。

一年後

 

歯を全部失った総義歯の患者さんの中には、誰がやっても難しい患者さんがおられます。歯科医の技量不足とばかりはいえないようで、総義歯の世界的定本であるザーブZarbらの「無歯顎患者の補綴治療」第9(1985)に次のような記述があります。

「これまでの章で述べてきた内容を応用することによって、すべての患者に満足のゆく総義歯を装着することができるものであると述べて、無歯顎患者の補綴治療に関する本論を締めくくりたいところである。しかしながら、臨床経験上一部の無歯顎患者では、総義歯を簡単に受け入れることができない場合があることを認めないわけにはいかない。(中略)従来のすべての方法を試みても満足のいく成果が得られないときは、インプラント治療を考えなければならない」

The applied content of the preceding chapters in Part3 ensures a satisfactory complete denture experience for most edentulous patients. However, clinical experience confirms the fact that many edentulous patients do not tolerate complete dentures.(第12版03年) 日本語訳

 

The McGill consensus statement on overdentures.  Mandibular two-implant overdentures as first choice standard of care for edentulous patients.

オーバー義歯に関するマクギール宣言。下顎の無歯顎患者を治療するときの第一選択は下顎に2本のインプラントを使用したオーバー義歯。

歯を失った部分のインプラント治療の実施率は北米で数%、最も進んでいるスエーデンでも10%以下である 『よい義歯 だめな義歯』鈴木哲也

 

 

4.下顎無歯顎 インプラントオーバー義歯

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義歯内面のマグネット(磁石)が2本のインプラントに固定されるため、入れ歯が安定し、よく噛めるようになります。米国では下顎無歯顎治療の第一選択になっています。

インプラントは虫歯にならないのが特長のひとつです。歯の根に同じ装置をつける方法(オーバーデンチャー)もありますが、虫歯になる欠点があります。

保険外診療ですが、比較的安く済み、カナダでは良く行われているようです。(Zarbはカナダ トロント大学教授)

 

 

5.義歯による痛みをインプラントで解決

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説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 鍋島 正稔070122(2)

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歯軋りがやまず、普通は痛みが出ることは少ない上顎義歯下の粘膜の痛みが頻繁に生じていました。ストローマンインプラント+マグネットで上顎義歯が固定され痛みがなくなりました。

下顎は固定式インプラントで欠損部を補綴しました。81歳でインプラントをしました。 93歳で亡くなるまで問題なく使っていました。

レントゲン写真です。

 

 

インプラントとCT

術前。もっとも短いインプラントが8ミリですので、上顎洞に少し骨を押し上げる必要がありました。

インプラント埋入直後。骨を押し上げ、人工骨を入れています。

一年後、骨ができています。

 

 

インプラント症例の長期メインテナンス

1990年初診時パノラマ 61歳女性

治療終了時1990

 歯の破折2016年 87

201727年後。27年間に右上4、左上46、右下4の根の治療をされていた臼歯が4本歯根破折し、インプラントに置き換わっています。この間3本のインプラントには変化がありません。根の治療をした歯が破折しやすいこととインプラントが長持ちすることがわかります。

上顎 88歳。右上インプラントは25年経過、左上インプラントは2年経過しています。

下顎。右下4のジルコニア冠はインプラントです。上のレントゲン写真のあとインプラントを埋入しました。ジルコニア冠の色が改善しています。

 

インプラントと咬合(噛みあわせ)

米国の歯科医アムステルダムは、1992年に「インプラントについて自信をもっていえる事実は、今のところただ一つしかない。それは、インプラントは虫歯になる心配がないということだけである」述べています。インプラントの、問題点の一つは位置が変わらない(動かない)ことです。天然歯は、かみ合っている歯がない場合や、歯がすり減ると伸びだします。しかしインプラントは伸びだしません。そのため、天然歯は歯ぎしりなどですり減っても上下がかみ合わなくなることはありません。また、インプラントと天然歯が噛みあっている場合もインプラントは伸びだしませんが、相手の天然歯が伸びだすので、上下が当たらなくなることはありません。

ところがインプラントとインプラントが噛みあっている場合、上部構造(インプラントに被せた冠)がすり減ると上下が当たらなくなってしまいます (天然歯同士の咬み合せがある場合、咬み合わせの高さが天然歯で維持されるため)。これに対処するには、インプラントの上部構造に、フルジルコニアなどのすり減らない材料を使う、すり減った分盛り上げることのできる材料を使う、取り外しができるようにして、やりかえるといった方法をとるなどの対策が必要になります。これはインプラントの欠点の一つです。

さらに天然歯は噛むたびに30100ミクロン弱動くため歯がこすれあい、歯と歯の間がすり減って、歯列全体では40年で10ミリ短くなるといわれています。そのためインプラントの前方に隙間ができてくることもよく知られた事実です。

※参考:クインテッセンスVol.12 No7/1993-1480

※歯列は咬むたびに歯と歯の間が擦り合ってすり減り、智歯から智歯のアーチの長さは40年でおよそ10ミリ短くなるといわれています。その分奥歯は前に移動します。 ポッセルト『咬合の生理学とリハビリテーション』(THE PHYSIOLOGY OF OCCLUSION AND REHABILITATION)第二版1968 

 

 

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