臨床ヒント       高知市青木歯科TOP

 臨床に携わるようになって30年以上になり、多くの先達友人から臨床ヒントを学んできた。周知のことばかりかもしれませんが、備忘録として残します。御笑覧ください。

 

 

 

歯科臨床における盲点

1.  レスト癖による 臼歯部インプラント埋入時の遠心傾斜、歯冠形成時の軸面の遠心傾斜、大臼歯根管治療時の髄腔近心壁の削りすぎが起きがち(長崎大学歯学部のHPで知りました)

2.  前から(近心から)(見ているため 大臼歯部根切の根尖は思ったより近心にある。臼歯部の間に打つインプラントは思ったより遠心より埋入しがち。

3.  第一小臼歯から前方の歯は歯槽骨の真ん中ではなく、根尖は頬測、唇側にある。

4.  根管治療で難しいのは①上顎大臼歯の近心頬側根の2根管②下顎第一大臼歯の湾曲した遠心舌側根③下顎第二大臼歯の樋状根④下顎前歯の2根管⑤下顎小臼歯の根尖寄りで分岐した2根管⑥上顎大臼歯のタウロドント(台状歯)

 

1.  テンポラリークラウンの作り方

  パラフィンワックスを軟化して形成前の印象をとる前後の歯までしっかり印象する。(北本町吉川先生による)

  即充レジンを入れて、形成した歯に圧接する。30秒ほどで少し動かして、2分で口腔内から取り出して水中に入れて冷却する。

  硬化すればマージンなど形態を整える

  即充レジンは松風のA1,A2

.ミラーテクニック(水平診療、4ハンド診療)

 卒業してすぐに就職した京都の小佐々先生に教わった。最初の数カ月は思うように思うように手が動かず大変だが、慣れてしまえば長い臨床人生で得られるメリットは大きい。内側性窩洞形成、上顎前歯口蓋側の形成、上顎大臼歯隣接面の形成、大臼歯エンドの根管口探索の精度は確実に上がる。

.形成に大きなバーを使う

グルーブを入れて形成するとグルーブの跡が残りやすい、大きなバー(田中デンタル)を使うと跡が残らず効率的に形成できる。なお歯肉縁下と隣接面は小さなバーに変える。

.前歯のコンポジットレジン充填

可及的に舌側から行い、トッヘルマイヤーマトリックスをまいて流し込みレジンで充填する。唇側のエナメル質を削らないほうが審美性がよい→高田先生(神戸市開業)の講演で、エナメルエッチングをすれば最近のコンポジットは褐線(コンポジットと歯質の境目にできる褐色の線)が出なくなり、審美性もよいと聞き、唇側から行うことが多くなった。

.エンド

ラバーダムのかからない歯はコンポジットレジンで隔壁を作る。デジタルレントゲンを平衡法で撮影し、画面上で測定すると電気的に測定するEMRとほぼ一致する。拡大はレシプロックファイルを主に使用。扁平根、イスムス、フィンがある場合はセック101を併用する。セック101は東海林先生が開発したと思いますが、今はカボが販売している。

.湾曲した狭窄根管の根管形成

201311月にレシプロックファイル(スマートプラスエンジンを使いだしてからは根管口探索→根管上部の形成レシプロック→パイロットドリル+電気的根管長測定→#1520まで拡大→レシプロックファイルで拡大に変えました。レシプロックファイルは折れにくいのでストレスがなくなりました。

.クラウンブリッジの形成

隣在歯の歯軸を参考に直視で形成する。ヘッドは咬合面と平行になることになる。患者さんの頭部を傾けると楽に直視できる。(藤本順平他 クラウンブリッジの臨床)

8.下顎水平埋伏抜歯

7近心に立切開、舌神経の破格を意識して、7遠心の中央から45度頬側に向けて切開。骨膜を引きちぎらないよう筒井式ラスパを使ってフラップを展開する。#4のラウンドバーをストレートのハンドピースにつけて、頬側と歯の上部の骨を十分に削除する。歯冠切断はロングの1557のカーバイトバーを使って10ミリ弱上部の広いV 字状に削合する。この際舌側の骨を切らないよう歯質を残しておく。歯冠部を除去し、抜歯窩をよく洗浄し削合屑を取り除く。舌側の骨が折れないようにできるだけ上方に力がかかるように根の下部にヘーベルを入れる。抜歯窩にはテトラサイクリンコーン、スポンゼルを入れて軽く縫合する。開放創にするほうが腫れや痛みが少ない。抜歯窩が閉鎖創になる場合はドレーンをとる。

9.抜歯

 ペリオカットは先端が薄く歯根膜腔に入りやすい。お薦めのヘーベル。日大式もよい。

10、インプラントの埋入

 レストの癖がついていると臼歯部インプラントが遠心傾斜して埋入しがち。左手でハンドピースのヘッドを支えて埋入するのがよい

11.CBCT。大臼歯のエンド、下顎埋伏智歯抜歯には大変有用、下顎の第二大臼歯が下顎管に接触していることもあるので、根管治療で下歯槽神経麻痺を起こさないためにも有用。

12.マイクロスコープ。感染根管処置で根管内のガッタパーチャの残存、根管内の齲蝕の確認に大いに役立つ。ミラーテクニックとの併用が必須。

 

 

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